テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2022.08.26

風呂場の小さな虫はどこからくるのか?

 お風呂に入っていると、どこからか入ってきたのか小さな虫に出くわすことがありますよね。どこから入ってきたんだろう、刺されたりしないだろうかと不安になることもあるでしょう。チョウバエという灰褐色のハエやダニによく似たチャタテムシ、蚊にも良く似た足の長いガガンボなどさまざまなムシが発生することがあります。こうした虫はどこから来て、どんな被害をもたらすのでしょうか。

チョウバエの侵入経路とその影響

 お風呂場で良く見られるのが、1~5ミリくらいのチョウバエです。チョウバエは汚れた水を好むため、排水溝などのヘドロで発生して風呂場に侵入してきます。隣の家で発生したチョウバエが窓から侵入してくることもありますが、石鹸カスや皮脂などを餌にするため風呂場で見かけることが多い虫です。

 この虫の怖いところは、驚異的な繁殖力にあります。排水溝などに卵を産みつけたらたった2日ほどで幼虫になってしまうこと、そして2週間程度で成虫になったと思ったら、200~300個ほどの卵を産み付けるといわれています。たった20日程度が1サイクルになっているので、見つけたら即座に駆除する必要があります。

 「特に刺すわけでもないし影響がないなら放っておいても良いのでは」と思っている人がいたら、考えを改めていただきたいです。というのも、排水溝などの汚れを好むということは、チョウバエは雑菌まみれと言い換えることができます。ハエが触れたところに雑菌がついてしまうので、悪質な菌をばら撒いてしまう可能性もあります。また、万が一食品などに付着するなどして体内に侵入してしまうと、食中毒や腹痛を引き起こすハエ症になることもあります。こうした影響も考えてチョウバエはしっかり退治することが大切です。

チョウバエの駆除方法

 チョウバエ駆除で重要なのは、これ以上数を増やさないこと。そのためにまず大切なのは、幼虫の段階で駆除することです。上記の通り、1匹で200個の卵を産む驚異的な繁殖力があるものの、幼虫期間が他の虫より長くなっています。まずやるべきなのは幼虫のエサになる汚れを落とすことです。風呂場での石鹸カスや皮脂などの汚れをしっかり落とし、排水溝もキレイに保つようにしましょう。

 チョウバエに遭遇した時には、殺虫剤を使うのが一般的な対処法になります。コバエに特化した殺虫剤もあるので、薬局で探してみるのも良いでしょう。緊急の場合はお湯をかけることも有効です。ただし、60度程度のお湯になると排水溝のパイプが変形してしまう可能性があるので、熱すぎるお湯は推奨されていないので注意が必要です。

虫対策はチョウバエに限らず

 風呂場の汚れを落として、排水溝まで清潔に保つことは、チョウバエだけでなく他の虫の発生も防ぐことができます。さらにいえば虫は湿り気を好むものが多いので、清潔に保つだけでなく風通しをよくして乾燥させることも大切です。暖かい時期には虫も活発になるため、しっかりと対策をとるようにしましょう。
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
自分を豊かにする“教養の自己投資”始めてみませんか?
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,300本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

『失敗の本質』より先に指摘した日本型組織の弱点

『失敗の本質』より先に指摘した日本型組織の弱点

『タテ社会の人間関係』と文明論(7)日本型組織とリーダーシップの問題

日本軍研究で知られる『失敗の本質』よりも前に、日本型組織の弱点を指摘していた『タテ社会の人間関係』。日本の軍隊と英米の軍隊を例にとって、人間関係を重視する日本型組織の特徴を鋭く指摘、さらに法然と弟子の話を取り上...
収録日:2024/05/27
追加日:2024/09/19
2

オウンゴールも!?ロシアにとって許しがたいNATO拡大の背景

オウンゴールも!?ロシアにとって許しがたいNATO拡大の背景

ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(1)ロシアの勢力圏構想とNATO拡大

長期化の様相を呈しているロシア・ウクライナ戦争。ウクライナに対してロシアが仕掛けているのは、多角的な手段を用いた「ハイブリッド戦争」である。それはいったいどのような戦略なのか。本シリーズ講義では、まずはこの戦争...
収録日:2024/07/25
追加日:2024/09/18
廣瀬陽子
慶應義塾大学総合政策学部教授
3

人の資本主義とは――新しい人間像と現代資本主義への警鐘

人の資本主義とは――新しい人間像と現代資本主義への警鐘

人の資本主義~モノ、コトの次は何か?(1)「人の資本主義」とは何か

「人間とは何か」「資本主義とは何か」、この二つの問い、その概念は歴史の上で常に変化し続けているという中島氏。「人の資本主義」は人と資本主義の合成語だが、両者を結合するとどのような反応がもたらされるか。今よりもよ...
収録日:2024/04/11
追加日:2024/07/27
中島隆博
東京大学東洋文化研究所長・教授
4

どうすれば「最高の睡眠」は実現するか…健康な睡眠とは?

どうすれば「最高の睡眠」は実現するか…健康な睡眠とは?

「最高の睡眠」へ~知っておくべき睡眠常識(1)健康な睡眠のための方法

人生の約3分の1を、人は寝て過ごす。人間にとって不可欠な「睡眠」について、まだ分かっていないことが多く、睡眠ストレスや寝不足に悩む人は多い。現代人はどのように生活すれば最高の睡眠を得られるのだろうか。その前に、そ...
収録日:2021/06/23
追加日:2021/09/14
西野精治
スタンフォード大学医学部精神科教授
5

生物学的性差と文化的ジェンダー概念の入れ子構造の難しさ

生物学的性差と文化的ジェンダー概念の入れ子構造の難しさ

ヒトの性差とジェンダー論(5)生物学的性差と文化

第二次世界大戦下、その影響で飢餓が続いたオランダで集団としてそのときに生まれた男の子にゲイが多いという話がある。それは母親が極度のストレスを受けた生物学的影響だというが、一方で日本の戦国時代のような戦場で見られ...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/09/16
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長