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課題の多さを可能性と見る人が大勢いればすぐに変革できる

LINE流イノベーティブ思考術(5)常に変化し続ける

森川亮
C Channel株式会社 代表取締役(元LINE株式会社代表取締役社長)
概要・テキスト
成功に絶対のセオリーはない。しかし変化・革新には不可欠なものがある。日本企業が海外に進出するとき、また新しい価値を生み出し世の中を変えていくときに必要な力とは。LINE株式会社代表取締役社長CEO森川亮氏のポジティブシンキング。(全5話中第5話目)
時間:12:58
収録日:2014/05/14
追加日:2014/06/26
≪全文≫

●分析力と感性、両極のバランスが重要


── 森川さんは海外に進出していかれるとき、タイや台湾が断トツに多いですね。これはどういうやり方をされるのですか。

森川 それもよく聞かれますが、当初は計画がなかったのです。インターネット・スマートフォンビジネスはまず海外に出します。そうすると人気になる地域と人気にならない地域があります。ですので、一番人気になる地域にまず人を派遣して、プロモーションをしました。するとまたその周辺で人気が出てきますので、そうしたらまたそこも強化するという流れです。毎日数字を見ながら、その都度その都度、方針を変えているという感じですね。

── なるほど。そこはやはり数字に強くなくてはいけないという話も以前におっしゃっていましたが、やはり数字が読めることは大事なのですね。

森川 感覚だけだとどうしても見誤る場合があります。国内であればまだいいのかもしれませんが、海外にいったときに感覚で判断してしまうと、そもそもその感覚が違う場合がありますから。ある程度数字も評価しながら、その数字と感覚のバランスだと思います。

── 技術についても全部分からなくてもいいいが、ポイントだけ分からないといけない、ということを言われていますね。

森川 技術トレンドのようなものは大事でしょうね。この次にこうきて、またこうくるというときに、ここをやるよりは次を飛ばしてこちらをやったほうが多分勝てる確率は高いですよね。ただ、それも周期がどうなるかです。それが早すぎると会社が潰れてしまいますので。タイミングを見てどこでジャンプするかという、そういうタイミングかなと思います。

── 陰と陽、波動のようなところがありますね。そこの読み込みはやはり感性でしょうか。

森川 試験的にはできるかもしれません。例えばPCのインターネットがあって、ガラケーのインターネットがきて、スマートフォンがきたときに、その周期がどうなっているのか。だんだん収束しているのであれば、もう少し短くなるという予想もできるでしょうし、何かある程度シミュレーションはできるかもしれません。

── なるほど。ある程度技術が分かって、その普及形が分かっていると、幅が見えるわけですね。

森川 もしかするとそうかもしれません。何かその、ジャンルや業界によって、波が当てはめられる可能性はありますよね。経済の中での...
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