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「第二次米国革命」の延長線にある3つのフロンティア開拓

2020年度独立記念日演説と第2次米国革命(6)独立記念日演説の核心その4

東秀敏
米国安全保障企画研究員
概要・テキスト
演説の終盤ではいよいよトランプ氏のめざすアメリカ像として「第二次米国革命」の姿が明らかになる。それは「独立」のために戦い抜き、勝利を得た後はフロンティアを拡大するアメリカである。21世紀のフロンティアはどこへ向かうのか。(全7話中第6話)
時間:09:14
収録日:2020/07/29
追加日:2020/10/15
カテゴリー:
≪全文≫

●現状を独立戦争に見立て、「第二次米国革命」のジンテーゼへ


 前回の「止揚」により「統合」されたものが出てくるのが、「第二次米国革命」というジンテーゼの段階です。まず英語を読みます。

“Here tonight, before the eyes of our forefathers, Americans declare again, as we did 244 years ago: that we will not be tyrannized, we will not be demeaned, and we will not be intimidated by bad, evil people. It will not happen.”

 日本語訳を読みます。

「今夜ここで、我々の先祖の見守る前で、アメリカ国民は、244年前に行ったように、宣言するのであります。我々は虐げられない。我々は卑しめられない。我々は、悪い邪悪な者に脅されない。それは起こってはならないものであります。」

 これはまさに独立戦争の精神をうまく表現したもので、英語の表現として「tyrannized」とあるのを「虐げられない」と日本語訳しているのですが、「暴政」という単語に対比する英語が「tyranny」です。「tyranny」なので、米国独立戦争というのは、大英帝国という「tyranny」に対して立ち上がったわけなのです。

 ここでトランプ氏は、極左勢力が支配する文化革命を「tyranny」と表現しているわけです。これはもう今の政治環境を独立戦争のロジックを用いて見ているわけで、もはや「第二次米国革命」の機運が完全に高まっている表れです。


●244年後に繰り返される「独立宣言」の理想


 そして、ここで実際に「独立宣言」なるものをトランプ氏は宣言します。まず、英語を読みます。

「We will proclaim the ideals of the Declaration of Independence, and we will never surrender the spirit and the courage and the cause of July 4th, 1776.
Upon this ground, we will stand firm and unwavering. In the face of lies meant to divide us, demoralize us, and diminish us, we will show that the story of America unites us, inspires us, includes us all, and makes everyone free.」

 日本語訳を読みます。

「我々は独立宣言の理想を宣言し、その精神、勇気、そして1776年7月4日の主義を絶対に手放すことをしません。
この土台の上で、我々は強固で、不動に立ち尽くすものであります。我々を分断し、士気を乱し、弱体化することを狙った虚言に直面する中、我々はアメリカの物語が...
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