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オオカミはいつイヌになったか…犬の起源と家畜化の歴史

もっと知りたいイヌのこと(1)イヌの歴史を振り返る

長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長/元総合研究大学院大学長
概要・テキスト
『人、イヌと暮らすー進化、愛情、社会』(長谷川 眞理子著、世界思想社)
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イヌは「人類の最古の友」とも呼ばれる存在だ。オオカミがイヌになり、われわれの家庭のペットとして「うちの子」と呼ばれるようになるまでには、どのような経緯があったのか。まだまだ分かっていないことは多いが、最新の研究や知見と照らし合わせながら、イヌの歴史をひもといていく。(全3話中第1話)
時間:13:14
収録日:2023/03/29
追加日:2023/06/12
カテゴリー:
キーワード:
≪全文≫

●私と夫とイヌの生活


 今日はイヌとヒトについて、ペットとしてのイヌについて、私自身のいろいろな親バカ話も少し含めて、お話をしたいと思います。

 私と夫とイヌとの生活が始まったのは2004年からでした。それまではずっとネコがいて、とてもネコが好きだったので、自分はイヌ向きではないと思い込んでいました。ところが、キクマルというスタンダード・プードルの子が来てからは本当にイヌ派になってしまい、今ではネコもイヌも両方好きです。イヌとネコの違い、人間との関係の違いのようなことも、よく分かるようになりました。

 キクマルが生まれたのは2004年の5月で、うちに来たのは8月です。それ以降のキクマルはずっと「一人っ子」として、夫と私との3人暮らしでした。キクマルが10歳を過ぎた頃、「ペットロスであまりに悲しむのは嫌だから、もう1匹並行して、2匹飼いましょう」ということになり、そのように住めるマンションに引っ越しました。

 そこへ2015年1月1日に生まれたコギクが来ます。コギクはキクマルの姪の子どもなので、おじいさんと孫ほど世代が違います。コギクもオスで、2015年の3月に来ました。2019年4月、キクマルはもう少しで15歳という14歳11ヶ月で亡くなります。でも、コギクがいたので、悲しいことは悲しいものの、それほどひどいロスにはならなかったのがよかったことです。

 ただ、どうしても「二頭飼い」が嬉しいというか、そうでないと寂しいようになってしまいます。そこで「もう一頭」と思い、コギクと同腹のお姉さんが産んだ子ども(コギクの姪)をもらいました。これがマーガレット=マギーで、初めての女の子です。2019年10月3日に生まれ、12月にうちに来ました。

 キクマルとコギクは11歳違っていて、キクマルがかなりおじいさんになってから小さな子が来たので、とても面倒くさがっていました。でも、コギクとマギーの関係は4、5歳の差なので、一緒に遊んでいます。今は、コギク8歳、マギー3歳です。

 左上の写真がキクマルの最盛期の頃で、死ぬ前に腰があまりよくなかったので、車椅子を作ってもらいました。厚木に、どんな大きさの犬でもオーダーメイドで車椅子を作ってくれるところがあるので、とても助かりました。(キクマルは)車椅子でトコトコ歩くようになり、一緒に右の写真...
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